| 要約 |
無線周波数 (RF) の信号をアナログ - ディジタル変換器
(ADC) を用いて直接サンプリング (RF サンプリング ) し,
ディジタル信号処理によって周波数変換等の復調処理を
行う手法は,動的な使用帯域の変更が可能であり,高い
柔軟性を持つ.この手法は, RF 信号をサンプリングす
る際におけるジッタの影響を抑えるため,搬送波周波数
に対して 8 倍以上のサンプリングレートを持つ ADC を
必要とする.しかし ADC は分解能とサンプリングレー
トにトレードオフ関係を持つため,高周波信号に対して
十分な分解能を確保することは難しい.よって高周波数
かつ,復調に高い分解能を要求する多値振幅変調信号に
対しては, RF サンプリングによる復調を適用すること
は困難である.
そこで本研究では,高周波数の多値振幅変調信号を
RF サンプリングによって復調することを目的とし,分
解能を最小 (1bit) とすることで高サンプリングレート
が実現可能な 1bit ADC と,雑音を組み合わせることに
よって多値振幅変調信号を復調する手法を提案する. |