| 要約 |
災害時における臨時通信システムとして,無線リレーネットワークを用いることを考える.空中に中継ノードを配置することで見渡し範囲も広くなるため通信距離が大きくなるため有効であるため,無人飛行機によって空中に無線リレーネットワークを形成する.このようなシステムを構築する上で常に接続を確保するには多くの無人飛行機を必要とするが,常に十分数の無人飛行機を確保できるとは限らない.そこでより少ない無人飛行機でシステムを構築するため,ノードが情報を一旦保持し,転送先を見つけるまで移動し,転送先を見つけた時に情報を転送するDTN (Delay Tolerant Network)を用いる.しかしDTN (Delay Tolerant Network)ではノードが転送先を探して移動している時間が遅延となってしまう.そこで一定の範囲に情報を集めて情報を交換しやすくするために,各無人飛行機がある同じエリアを飛行する共用飛行経路を導入する.共用飛行経路を用いる場合と用いない場合について計算機シミュレーションにより遅延特性を検証・比較し,共用飛行経路を用いる有意性を示す. |