| 要約 |
災害による既存の通信インフラの破壊に対応するため,ドローンを用いた臨時の通信システムが提案されている.ドローンを用いた無線通信システムにおいて,情報が送信元から送信され宛先で受信されるまでにかかる遅延時間を短縮することを目的としている.遅延時間はドローンの飛行パターンに大きく依存することから,先行研究にて各ドローンがランダムに飛行し続けるパターン,接近したドローンが反発するように飛行するパターン,一部のドローンが共用の飛行経路を持って飛行するパターンが提案されていた.本システムにおいてドローンが永続的に飛行することは不可能であることから,本研究ではドローンのバッテリ切れによる離脱を考慮する.三つの飛行パターンそれぞれにおいてドローンの離脱が遅延特性にどのような影響を与えるかをシミュレーションにより評価する.この結果から想定システムにおけるドローンの台数に応じた最適なドローンの飛行と離脱のパターンの検討につなげていく. |