| 要約 |
マルチエージェントシステムのための合意制御について考える。
エージェント間の情報交換に無線通信を用いた場合、
利用可能なリソースに制限があるため、必ずしも通信範囲内の全てのエージェントと通信可能とは限らない。
また、エージェントが移動する場合、通信範囲内のエージェント数が時間変化するため,それに伴い通信衝突率が変化する。
通信衝突によって通信可能なエージェント数が減少することで、制御品質は劣化する。
したがって、エージェントの移動を考慮した通信衝突率の低減が必要である。
合意制御において、各エージェントが持つ位置情報は隣接エージェントの制御品質に与える影響が異なることを利用し、
通信衝突率低減のための通信プロトコルの提案と評価を行う。
具体的には、各エージェントが隣接するエージェントの位置情報から、
自身の位置情報の重要度を推定し、その重要度に応じて通信許可確率を設定することで、通信衝突の低減を図る。
シミュレーションにより、提案手法が制御品質を改善できることを示す。 |