| 要約 |
本研究では液晶ディスプレイと携帯端末搭載のカメラ間の可視光通信を想定する.このとき,送受信機が互いに独立したクロックを持つため,両者は非同期で動作する.そのため,受信機では連続する2フレームの混合画像を取得することもある.また,カメラであるCMOSイメージセンサの信号読み出し方式の特性上,1つの受信画像でもピクセルの位置により取得時刻が異なるというローリングシャッター現象が発生する.これらは通信品質の劣化をもたらす.本研究では送受信機間の非同期環境下における可視光通信システムの構築を目的とする.液晶ディスプレイとカメラ間の可視光通信システムをモデル化し,カメラの露光時間や送受信機の同期ずれによる影響をシミュレーション評価する.そして,通信性能を向上させる手法の提案,実機実装を行う.通信実験から提案手法の有効性を評価する. |